だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20090713@どの党が皆さんの生活を守る、日本を守るか。これが、争点


麻生首相、8月30日衆院選を決断
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20090713-517809.html
麻生太郎首相は13日、自民党細田博之幹事長や公明党太田昭宏代表ら与党幹部と官邸で会談し、21日の週に衆院を解散、衆院選を「8月18日公示−30日投開票」の日程で実施する方針を表明し、了承された。

これを受け民主、共産、社民、国民新など野党各党は、麻生内閣不信任決議案と首相問責決議案をそれぞれ衆参両院に提出。郵政選挙以来4年ぶりの政治決戦に向け与野党の国会攻防は激化している。不信任案は14日の衆院本会議で与党多数で否決、問責決議案は同日の参院本会議で野党多数で可決される見通し。

野党はその後の国会審議に一切応じない方針で、全面対決の構図となる。与党は野党欠席のまま14日中に衆院海賊対処特別委員会と本会議で、国連決議に基づく北朝鮮貨物検査特別措置法案を採決し、衆院通過を図る構えだ。

首相は当初「27日公示−8月8日投開票」の衆院選日程を念頭に、早ければ14日の解散を想定していたが、与党幹部が再考を促し、解散時期をずらすことで合意した。

ただ自民党内には12日の東京都議選惨敗を受け「麻生首相では衆院選は戦えない」との声が根強く、中堅・若手グループが総裁選前倒しを視野に、選挙態勢立て直しの方策を議論するための両院議員総会開催を求める署名運動を始めている。大きな広がりにはなっておらず実現は微妙だ。首相周辺では党内の不満を抑えるため、解散前に内閣改造を行い、選挙態勢を強化する構想も出ている。

野党側は不信任案の提案理由説明で「麻生内閣は国民の信を得ぬまま、ひたすら延命策と選挙目的のばらまき政策に終始した。このまま麻生内閣が続けば、わが国は国家的危機に直面することになる」と首相の政権運営を厳しく批判した。

一方、首相は13日の政府与党連絡会議で「この10カ月、経済対策の一点に全力を挙げてきた。経済危機から国民生活を守るのが政治の責任だ」と実績を強調。民主党の政策を「あいまいで無責任。財源のないばらまき」と攻撃した。解散の決断に関しては「辞職して投げ出すような無責任なことはしない」と記者団に述べた。(共同)


【麻生ぶら下がり】「投げ出さず歯を食いしばる」(13日夜)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090713/plc0907132152019-n1.htm
麻生太郎首相は10日午後、首相官邸で内閣記者会のインタビューに応じ、衆院の解散時期について「経済状況を見て私が判断する」と述べた。
インタビューの詳報は以下の通り。

麻生太郎首相は13日夜、衆議院総選挙を自身の手で断行する意向を表明したことについて、「(自分に)批判があるのは十分承知しているが、だからといって、直ちに辞職をして、投げ出すという無責任な態度をとるべきではない。ここは歯を食いしばっても頑張らなきゃいかん」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。

ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。

「来週7月21日の週早々に、衆議院を解散し、8月30日に総選挙を実施する。その旨を今日、与党幹部に伝えました。首相就任以来、約10カ月少々になりますが、いずれ争点を明らかにして、国民に信を問う。そう申し上げ続けてきました。今国会ではおかげさまで、当初予算、また、補正予算のほか、多くの重要法案を成立させていただくことができました。ここで国民に信を問いたいと思います。国民に問うのは、どの党が皆さんの生活を守る、ニッポンを守るか。これが、争点です」

民主党は『政権交代』を言っておられます。しかし、現実的な政策も財源も、示されておられません。これはわれわれから見たら、国民不在の党利党略以外、何者でもないと存じます。私と与党はこの10カ月あまり、経済対策、景気対策、この1点に全力をあげてきたところです。経済危機から皆さんの生活を守る。これが、政治の責任だと考えています。景気回復のためには、やっとというところまできた。ここで手を緩めることはできません。経済対策は引き続き、責任ある政党のもとに実施していかなければならないと確信しています。民主党にこれからのこの経済対策を任せることはできないと存じます。何でも反対、少なくとも、4度の予算に反対でしたから」

「その意味では、われわれは少なくとも、確かな実績をもって、その上で、着実に政策を進めてきた政府・与党、自民公明の連立制とか、私は逃げずに、公約をもとにして、国民に信を問いたいと。このように思っております」

−−今回の解散、投開票日の日程で、この日程を選んだ理由を

「私は『近々解散をする』『近々判断をする』と申し上げてきたと思います。思いましたんで、今日、その日程を決断し、与党に伝えたということです」

−−来週解散の理由は何か。今週ではなく来週という…

「今、われわれとしては、われわれにとって極めて重大な安全保障上の問題である北朝鮮の船舶の検査法などなど、われわれにとっては非常に大きな問題が抱えたまま(に)なっております。これはぜひ、あげさせて(成立させて)いただきたい。それが、大きな意味で、この地域の安全保障にもつながる。そう思っていますので、この法案はぜひ、あげていただきたいと、われわれはそう思っておりますんで、この日にちを早く、会期末が迫っていますから、その意味ではきちんとしていただきたいと。そういうことです」

−−今日、民主党など野党が不信任、問責決議案を提出したが、これで事実上、国会審議がストップしてしまう可能性が高い。その中で、あえて来週解散すると、今おっしゃっていただいた理由との齟齬(食い違い)がある感じがするが

「全然、齟齬がないように思いますけども。基本的には、われわれとしては審議をしていただきたいと。審議をしないと言うのであれば、これは少なくとも安全保障に関しては、全然答えを出さないということを言われるんでしょうか。私にはちょっと、正直、今の置かれてる、日本の置かれてる国際状況、また、この極東アジアにおける安全保障の問題を考えたときには、考えられないと思いますが」

−−それを受けて、ただちに、という考えにはならないか

「われわれとしては少なくとも審議をお願いしたいと思っております。私たちとしては衆議院では、審議は仮に不信任案が否決されれば、その問題をきちんと継続していける、きちんとあげた上での話だと思っております」

−−今回、このタイミングでの発表について、自民党内の麻生下ろしを封じるためという見方もあるが

「全然違うと思いますけど」

−−あのー(別の記者)

「ご質問ですか?」

−−いえ、よく聞こえなかった

「あー、全然違うと思います」

−−昨日の都議選はじめ、最近の選挙の結果を見ても、自民党はかなり厳しい状況におかれている。このまま総選挙に入っても、苦戦を強いられるのではないか。今後どのように態勢を立て直していくのか

「選挙というのは、われわれは常に数々の選挙をやってきました。この前、4年前の選挙も勝てるという状況で選挙に突入したわけではありません。しかし、結果としては、思いのほか、票を出させていただきました。選挙というものはやってみなければわからないものだと、われわれは常にそういう心構えで選挙に臨んできました。今回も例外ではありません。従って、状況が悪いと。悪い中でわれわれは選挙をしなければならない。都合のいい時ばっかり、選挙をできるわけではない。いつの時でも、そういうものだと思っています」

「これ、東京都の選挙については、これは、いろいろなご批判がわれわれにはあります。私どもには、東京都の選挙ではなくて、これはいかにも国政選挙かのごとき話になっておりました。われわれとしてはその点に関して、自由民主党なり、私に対してなり、そういったご批判があるんだと、それは謙虚に受け止めなければならんとこだと。私はその点に関して、私に対する批判なんであれば、それはもう、謙虚に反省をしなくていかんとこだと思っています。その上で、どうやって、今回の衆議院の総選挙につなげていくか、という話は、これまでの数々の地方選挙の結果を踏まえて、どこを反省し、どこを猛省し、どこを訂正し、どうやって直していくか、どう立て直していくかというのは、われわれが今後真剣に考えていかなきゃならん最も大事な点だと、謙虚にそう思っております」

−−当初、都議選直後の選挙で国民に信を問うという方針でおられたと、自社の取材では漏れ伝わっているが、都議選直後の解散を見送り、来週にするのは、やはり都議選の結果が影響しているのか

「全く違うと思います。どのような取材をされたか知りませんけど、私は近々ということを、えーっと、あれはラクイラですからイタリアのサミットで申し上げたと思いますが、都議選直後にするといったようなことを、もしそういった取材をしておられたら、それは取材の間違いだと思います。『近々』とは申し上げました」

−−都議選の件で、先ほど「私なり自民党なりに批判があった」と言ったが、どういった点が有権者にとって批判の対象になったのか

「これは、色々な分析がありますんで、今、この場でこれが一つだと、この一点だということはないと思います。いろいろなご批判を受けて考えなきゃいかん問題だと思ってます」

−−今、自民党内では、一部で麻生首相では総選挙は戦えないという声があるのは確かだ。あえて、首相が総選挙に臨むのは、どういう考えか

「今の状況で、色々なご意見があるのは、百も二百も知っております。しかし、少なくとも、去年の9月に、(自民党総裁選は)少なくとも、党員による選挙、議員による選挙でありました。地方の党員票を入れての選挙をやった上で選ばれた。そういう立場にあるものとして、今の状況がいかがなものかというご批判があるのは、十分承知していますが、だからといって、直ちに辞職をして、投げ出すと。そういう無責任な態度をとるべきではないと。私自身はそう思っています。したがって、ここは歯を食いしばっても頑張らなきゃいかん、大事なとこだと思ってますんで、よく言われるように、表紙をかえるとか、包装紙をかえるとか、色々な表現がよく使われていますけれども、私は基本的には、逃げずに戦わなければならない。ここが一番大事なとこだと思っています」


麻生太郎の「強く明るく」麻生内閣メールマガジン(第39号 2009/07/16)
http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2009/0716rg/0716.html
[決断のとき]
今週月曜日、来週早々に、衆議院を解散することを決めました。

私は、昨年9月の総理就任以来、常々、「政治の責任」は、「国民の安心」であり、「国民のくらしを守る」こと、と申し上げてきました。

その責任を果たすべく、内閣をあげて、経済対策、景気対策に全力で取り組んできました。異常な状況には、異例の対策。4回にわたる予算をまとめました。

依然、厳しい状況ではありますが、少しずつ、政策の効果があらわれ、日本経済に明るい兆しをもたらし始めています。エコカーや省エネ家電など、関連産業の多い、裾野の広い業種で、生産が伸び始めています。

雇用の維持には、特に、力を入れてきました。どうしても売り上げが上がらず、雇用の維持が厳しい企業には、「雇用調整助成金」を拡充し、250万人を超える雇用を支えています。

中小・小規模企業向けの対策も充実させました。全国約420万社の中小企業の5社に1社に相当する、約80万社が、総額約16兆円の融資と債務保証を利用しています。資金繰りがついたことで、500万人を超える、数多くの雇用の安心につながったことになります。

日本の活力を取り戻し、それぞれのご家庭、中小・小規模企業の皆さんに、景気回復を実感していただくまで、断固として、経済対策を進めてまいります。

一方、わが国の安全保障にも、全力で取り組んできました。

日米同盟は、日本の外交の基軸であり、安全保障の要です。その強化に努めてきました。オバマ大統領とも連絡を密に取りながら、金融危機への対応はもちろん、北朝鮮問題、テロとの闘いなどに、連携して取り組んでいます。

北朝鮮のミサイル発射や核実験は、まさに、国民生活の安全、安心に対する現実の脅威です。わが国は、国連安保理における、北朝鮮に対する毅然としたメッセージをリードしてきました。安保理決議を実効あらしめるため、北朝鮮の貨物の検査を行うための法整備を進めています。既に、衆議院で法案は可決されました。この成立のため、国会における野党の協力を求めます。

原油の9割を中東に依存している日本にとり、ソマリア沖・アデン湾での海賊対策や、アフガニスタンパキスタンでのテロとの闘いも、生活を維持する上で、死活的に重要です。地域の平和を実現すべく、世界各国と協調しながら、果断に対処してきました。

「国民生活を守り、日本を守る」ことこそが、「政治の責任」です。

責任ある立場として、政策の財源や長期的な財政健全化への道筋を明らかにせねばなりません。国民を守るための明確な外交ビジョンも示さねばなりません。皆さんと一緒に、日本の将来の姿を創り上げていかねばならぬ、と存じます。

年金、医療、介護といった社会保障の充実と財政再建を、どのように両立させるか。アジアの安全保障を脅かす北朝鮮問題、テロとの闘いや海賊問題に、国際社会と連携していかに取り組むか。

このような困難な課題に、私は、皆さんのご意見に耳を傾けながら、国民生活を守り、日本を守るべく、身命を賭して、「政治の責任」をまっとうする所存です。

最後になりますが、官邸のホームページに、「私の目指す日本」として、「安心社会の実現」、「外交政策」、「成長戦略」、「地球環境問題」の4つのテーマについての、私の考えを掲載しています。ぜひ、御覧下さい。


麻生内閣の主な政策体系「私の目指す日本」
http://www.kantei.go.jp/jp/seisaku/aso/index.html


<関連>

20090721@衆院解散
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100723#p1

20090721@逃げずに信を問う
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100409#p1