だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20090721@両院議員懇談会


首相「失言、ぶれ深く反省」…自民両院懇談会
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin2009/news1/20090721-OYT1T00300.htm
自民党は21日午前、麻生首相自民党総裁)も出席して、党本部で両院議員懇談会を開いた。

首相は冒頭、自らのこれまでの失言や、政策立案などで指摘された「ぶれ」について「国民に政治に対する不安、不信を与え、党の支持率低下につながった。深く反省している」と述べた。さらに、東京都議選など一連の地方選での敗北に関して「多大な迷惑をおかけし、力不足を申し訳なく思っている」と陳謝し、その上で、衆院選への決意を表明した。

これに対し、9人の議員が発言した。高市早苗氏(奈良2区)が「首相は『自民党株式会社』の経営に手を抜いていた。どういう商品を売るのか、マニフェスト政権公約)を早く示してほしい」と苦言を呈したが、激しい首相批判は出なかった。

一方で党内の「麻生降ろし」の動きに対し、西川京子氏(福岡10区)らから「相手を利することで、ナンセンス」との批判が相次いだ。古賀選挙対策委員長は「今の民主党が平和を約束する政党と言えるか。自民党しか平和を約束出来る党はない」と訴えた。

首相は最後に、目に涙をためて「開かれた形で、ここに一致結束はできあがった」と締めくくった。

自民党は21日になって、両院議員懇談会を報道陣に公開することを決めた。


自民党両院議員懇談会・詳報】麻生首相「多大な迷惑をかけた」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090721/stt0907211257023-n1.htm
自民党は21日、党本部で両院議員懇談会を開いた。冒頭、麻生太郎総裁(首相)は自身の発言や地方選の敗北について「多大な迷惑をかけた」と陳謝し、「今回の総選挙は、どの党が責任をもって日本の未来というものを判断し、そして運営していくのにふさわしい政党なのかを国民に選んでいただく大切な機会だ」と述べ、選挙に向けて結束を訴えた。詳細は以下の通り。


石原伸晃幹事長代理
「これより両院議員懇談会を始める。衆院解散し、8月30日の衆院選をする。麻生総裁から国政運営の基本方針をお聞し、総選挙必勝の態勢を強固にしたい」


細田博之幹事長
麻生内閣は本日解散を決定した。13時の本会議で解散される。午後の閣議で日程を確定するが、8月30日の投票に向けあと40日の戦いが内定する。4年前の前回衆院選から、約1400日で、いろんな法案成立に努力してきた。さまざまな法案、法令、条約が成立した。海外における日本の海賊対策、アフガン沖の給油活動もそうだ。その間、北朝鮮のミサイル核開発など問題も山積している。そしてこのような大変なとき解散が行われる。

(国民からは)自民党の実績を評価するのみでなく、批判も高まっている。内容はひかえるが、行政改革、政治改革が足りない医療、年金、社会保障をもっとやれと大きな要請をいただいている。政権政党として自公連立政権を確立し、各種の法案を作り上げ、景気回復、社会保障問題に全力を挙げている。麻生総理を先頭にこれからも頑張らなければならない」


麻生太郎首相
「本日、衆議員を解散し、総選挙に臨むにあたりまして、私の決意と覚悟を申し述べさせていただきたいと思います。まず冒頭、反省とおわびを申し上げなければならないと存じます。ひとつは、私の個人についてであります。私の発言や、またブレたといわれる言葉が、国民の方々に政治に対する不安、不信を与え、結果的として自由民主党の支持率の低下につながったと、深く反省をいたしております。

もうひとつは地方選挙についてであります。東京都議選をはじめ、一連の地方選挙におきまして、われわれは多くの党員党友をはじめ、支援者の方々に多大なお力添えをいただきながら、残念ながら所期の目的を果たせませんでした。残念ながら、多くの方々に多大のご迷惑をかけることになったと。ここに、あらためておわびを申し上げる次第です。

私に対する評価や、また自由民主党内の結束の乱れが、良くない影響を与えたことは否めないと存じます。党内をまとめきれなかった私の力不足について申し訳なく思っているところでもあります。

これらの選挙で示されました国民の気持ち、民意、批判、われわれはそれを真摯(しんし)に受け止め、謙虚に反省し、出直さねばならないと決意を新たにしております。

私は本日、衆院を解散して有権者の皆様方にその信を問いたいと存じます。問われるべきは日本を守る、そして国民の生活を守る、その責任を果たす、それにふさわしい政党はどの党か、との政治の責任を明らかにするためであります。

私は昨年9月、第23代自由民主党総裁に選任をしていただきました。その時、前後してアメリカ発、世界同時不況が起きております。日本もその枠外ではありませんでした。私は政局より政策、解散・総選挙よりは経済対策、景気対策、そう確信して、この半年あまりの間に、4度の予算編成を行いました。おかげさまで、その成果が少しずつではありますけども、見えつつあります。

しかし、まだ道半ばであります。中小企業、小規模企業、また、雇用の問題、われわれにはまだまだ解決しなければならない問題が残っております。経済対策一本でこれまでやってきた私にとりましては、経済回復、景気回復が確かなものになるまで、総理・総裁の職務を投げ出すことはできません。

全治3年と申し上げました。私は景気最優先で、必ず日本の景気を回復させます。

もう1つ重要な政治の責任は「安心社会の実現」であります。私たちの生活は、私たちのまわりは雇用、また老後、医療、年金、子育て、多くの不安というものにわれわれは囲まれております。

私が目指す「安心社会」は子どもに夢を、若者に希望を、そして高齢者には安心を、であります。雇用に不安のない社会、老後に安心がもてる社会、子を産み育てることが安心してできる社会。これを実現するための政策を加速します。行き過ぎた市場原理主義からは決別します。

社会保障予算の無理な削減は止めます。さらに徹底した行政改革。国会議員の削減、公務員の削減、天下り・渡りの廃止、行政の無駄を根絶しなければならない。官僚の特権は許しません。

同時に自由民主党の国民から厳しい目を向けられております、世襲候補者につきましても特別扱いはしません。党改革実行本部の答申を踏まえ、党と国会の改革を進めてまいります。

民主党は「政権交代」を主張しておられます。しかし、景気対策、福祉の財源、安全保障政策のいずれをとっても、自民党に反対するだけで、具体的な政策はみえません。

財源を伴わない空理空論。こうしたものに日本の経済を任せることはできません。また安全保障政策のまとまっていない政党に日本の安全保障を委ねるなどということは断固できません。日本の未来というものに責任をもって取り組める政党は、私の率いる自由民主党だけであります。

今回の総選挙は、どの党が責任をもって日本の未来というものを判断し、そして運営していくのにふさわしい政党なのかを国民に選んでいただく大切な機会です。自由民主党は真の保守党です。私たちは保守の理念のもとに集まった同志であります。

ここに国旗が掲げてありますが、当然のこととして国旗を掲げている政党がどこにありますか。昭和30年11月、自由民主党が結党して以来、半世紀あまりがたっております。

この間、多くの危機、困難にわれわれは直面しました。しかし、その都度、総裁のもと一致団結して戦ってきた長い歴史が自由民主党にはあります。

そして、自由民主党は党内の自由闊達な論議を大切にしております。しかしいったん、結論が出たあとは、一致団結して戦ってきたのがわれわれの長い伝統ではなかったでしょうか。今こそ、その歴史と伝統に培った力強さを、われわれ実践してみようではありませんか。

とてつもない自由民主党の底力を皆さんとともに発揮して、この国難、この難しい局面に皆さん方の先頭に立って立ち向かう、必ずこれを戦い抜いてみせる決意を申し上げ、皆さま方のご理解と、ご協力をお願い申し上げます」


自民党両院議員懇談会・詳報(2)】 「一致団結して戦おう」 大村秀章氏ら結束訴え
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090721/elc0907211402063-n1.htm
原田令嗣
「私は今まで麻生総裁を懸命に支えてきましたし、前回の総裁選でも、前々回の総裁選でも麻生総裁を支持してきた。そして麻生総裁が、全力を挙げて景気対策をやってこられた。これは高く評価されていいと思います。そしてただいまの麻生総理の発言は、誠に心を打つ強いものでありました。

しかし、なぜ! そんなに心強い決意があるのであれば、堂々と、両院議員総会を開かないんでしょうか! ここは私は納得できません。これは、議員懇話会じゃないでしょうか。

私はそれが、やっぱり開かれた自民党であります。自由な議論をすべきであります。われわれは、断固として民主党に勝たなければなりません。そのために、開かれた自民党として自由な議論を断固としてやっていかなければならないと思います。皆さんのご理解をお願いしたい」


西川京子
「今のご意見、私は十分に開かれてるじゃありませんか。この懇談会が、麻生総理の決断で公開にしてくれた。麻生総理のまさにこれは決断です、覚悟ですよ。どこの、(会合の)名称なんかどっちだっていいじゃないですか。皆さん、マスコミの公開の場できっちりとこれだけの議論が行われているんです。

麻生総理が、大事な大事な民主党自民党との違いをおっしゃった。安全保障の問題、一番大事です。

その中で、実は(プロゴルファーの)石川遼くんが、今一番印象に残っていることは何ですか、っていったら、北朝鮮のミサイル発射ですって言ったんですよ。17歳の少年でさえ、今、1番そういう国家意識を持っている。その時に、この安全保障の問題で確固たる日本の国を守るということを党内一致してやっている政党はどっちなのですか。相手を利するようなことをして、党内一致団結して戦わないでどうするのですか。ナンセンスです」


大村秀章
「私は今日40分前にきて、一番乗りでまいりました。先ほどの麻生首相の発言は、これまでの地方選のいろんな経過の総括と決意をいただいた。心から敬意を表したいと思います。

この開かれた場での両議員懇談会、マスコミ・フルオープン。そういう中で自民党が開かれた議論の中で、この戦いに臨んでいくことは素晴らしいことだと思います。

どうか麻生総裁、裂帛の気合、気迫、渾身(こんしん)の力を込めて、皆さん敵はあくまで、あのポピュリズム政党である野党民主党であります。民主党を打ち砕かなければ日本は前に向かえません。そのことをぜひお願いしたい。そして、この場を出たら皆さんぜひ一致結束、一致団結。そして日本を支えてきたわれわれ自民党の矜持(きょうじ)をもってこの戦いを戦い抜いていこうではありませんか」


高市早苗
「私は政治というものを国家経営だと考えると、麻生首相は「日本国株式会社」の経営には十分成功されていると思います。その点は評価をします。しかし「自民党株式会社」ということになりますと、しばらく経営に手を抜かれていた感があるのではないかと残念ながら思います。

それは、次の選挙はすべての自民党候補者が、自民党候補であることを堂々と打ち出して、そして国民に対して、公党として責任が持てる未来へのビジョンを打ち出していく姿勢でみんなで戦いたい。ぜひとも、いまはライバル社が、はっきりいって粗悪品を弁舌たくみに消費者に売りつけてまわっている、そういう状況なんですね。

ところが、私たちは、いま売っている製品はかなり品質がいいんだけど、ちょっと時代遅れ、売り切っちゃった製品なので、これから夏の商戦にむけて、それなりに皆さんに喜んでいただける製品を持ってまわりたい。そんな思いです。

自民党株式会社の経営者として、有権者に示せるイチ押し商品をどう考えているのか。つまりマニフェストをできるだけ早く、簡潔にいいものを打ち出していただきたい。そして党の改革方針をどうなさるのかも教えていただければうれしく思う」


稲田朋美
「麻生政権の政策は間違っていなかった。ただ国民の自民党に対する信頼が揺らいでおります。1週間、有権者と対話をして『永田町の騒ぎは一体なんなんだ』『自民党は何をガタガタやっているんだ』という声であります。署名する意志もなく、ひとこともない人の署名がでる。『鳩山幽霊献金』批判できますか。

それから、麻生降ろしとは思わなかったというが、どうして署名取り下げ証をとって公表しないんだ。

執行部はどうして勝負しないんだ。今私たちがやるべきことは立党の精神の元で真の保守政党であるという、旗を立ち上げ戦うことではないか。総理は今回は解散の後の記者会見でぐだぐだというのではなくて、理念を出してほしい。自民党の立党の精神に立ち戻って原点をそして自民党自身が国民政党として生まれ変わる、そういう選挙をしてください」


稲葉大和
「私はこの懇談会、あるいは両院議員総会を開いていただきたい。そのために署名した1人であり、署名を求める世話人もやった。私の真意はこのように総理総裁から全議員に対し、本当の身上をおはなしいただきたい。ただ、その一心だ。今日こうやってテレビ新聞に公開するのは大変結構な話だ。わたしたちはきょうこれから、総理総裁を先頭に全員が一丸となって、40日後の8月30日をめざさなければならない。どうかみなさん、一緒に総理を先頭に相手に切り込もうじゃないですか。その決意を求めます」


平井たくや氏
「われわれに問われているのは保守政党としての覚悟と、自民党が結束できるかどうかだ」


関芳弘
「2、3日地元の有権者の声を聞いてきた。有権者の声、民主党が政権を取ったら鳩山代表社民党と組むと明言されている。そのときに、今、例えば日教組文部科学大臣になるのか、そのような質問が出始めている。

やはり日本は保守の国として、今までの伝統や親を大切にする心、勤勉を重んじる心、そのような心を大事にする国民は本当は自民党が大好きだと思う。本当にわれわれは左系統に政権を渡してはいけない。国民はものすごく不安がっている。それにこたえよう」


自民党両院議員懇談会・詳報(3)】 麻生総裁、「結束はできあがった」
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090721/elc0907211404064-n1.htm
古賀誠選対委員長
「まず、地方選挙の総括につきまして、総裁からも誠に謙虚な、誠実なおわびがありました。選対委員長といたしましても、私の足らざるところをみなさんにお許しいただきたいと思います。

そこで、総理・総裁のごあいさつの中で、国を守る、国民の暮らしを守るとおっしゃいました。それは、わが国が平和でなければならないことであります。ぜひひとつ、自由民主党が、戦後、歴史の中でどういう大きな役割を果たしてきたか。私たちはもう一度、自由民主党の歴史を教訓としたいと思います。

悠久の日本の国に、わずか60余年前ですよ。60余年前に、250万の尊い命が、あの愚かな戦争で失ったんですよ。広島や長崎でまた、多くの命を失いました。私たちはその歴史を教訓として、自由民主党は平和を貫いてきたんです。ぜひひとつ、自由民主党だから平和を確立することができた。民主党で平和を約束、政党ということがいえますか、今の民主党で。

皆さん方の意見は、ここでしっかりと一致しているのであります。さあ、今日から選挙区という戦場に行きましょう。しかし、その戦場には、多くの後援会、あたたかい支持者の人たちが待ってくれている戦場なんです。ジャングルや北の国の酷寒の地ではないんです。勇気を持って、自信をもって、わが自由民主党しか、平和を約束できる党はないんです。がんばりましょう!がんばりましょう!」


麻生総裁(首相)
「数多くのご意見をいただき誠にありがとうございました。この会合の中で、自由民主党の結束がいまだ乱れたままであるという状態は、われわれとしては残念でありますが、断固避けねばならないと、そう強く思っています。正直なところです。

しかし、おかげさまをもって、古賀誠先生のご意見をいただくなど、異論はもちろんあるでしょうが、われわれはこの開かれた形で、ここに一致結束ができあがったと私はそう思っています。

ありがとうございました。

私の願いは1つであります。ここにお見えの衆院議員の立候補予定者は全員そろって帰っていただくことです。そのためにわれわれは一致結束して戦う以外にありません。ぜひ私の願いが叶われますよう、皆さま方のお力添えを重ねてお願い申し上げます。ありがとうございました」


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20090716@逃げも隠れもしない
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100530#p1