だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20090131@ピンチはチャンスである


Japan announces Asia aid package
http://news.bbc.co.uk/2/hi/business/davos/7862424.stm
Japan's PM Taro Aso has announced a 1.5 trillion yen ($17bn;£11.6bn) aid package to help Asian countries weather the economic downturn.

The money will be spent over three years on infrastructure projects and promoting trade.

It is hoped the proposed funding, which will be finalised at a summit later this year, will boost regional growth.

Mr Aso called on wealthy nations to help smaller countries and warned against protectionism.

Asia's banks have weathered the financial crisis better than their European and US counterparts.

But the region's export-dependent economies have been hit as the global downturn saps demand for consumer goods.

"Japan is ready to provide ODA (overseas development assistance) of not less than 1.5 trillion yen or about $17bn in total," Mr Aso told the World Economic Forum in Davos.

"It will be necessary to strengthen regional cooperation towards strengthening Asia's growth potential and expanding domestic demand," Mr Aso said.

Mr Aso also said that Japan's development assistance would be on the precondition "that the flow of trade and investment not be prohibited".

"We will resolutely fight all protectionism," he said.


麻生首相、アジア支援に1兆5000億円 ダボス会議で表明
http://www.afpbb.com/article/politics/2566351/3742727
【1月31日 AFP】麻生太郎(Taro Aso)首相は31日、スイス・ダボス(Davos)で開かれている世界経済フォーラム(World Economic Forum)年次総会(ダボス会議)で講演し、アジア諸国の成長強化に向けインフラ整備計画などで1兆5000億円を支援すると表明した。

麻生首相は、メコン(Mekong)地域およびインドのデリー(Delhi)とムンバイ(Mumbai)を結ぶ産業回廊計画への日本の関与を強調し、政府開発援助(ODA)予算は20%増の総額1兆5000億円になると述べた。

また、首相は新たな温室効果ガス排出量の削減計画を発表し、温室効果ガス排出削減の中期目標については、科学的な分析に基づいて検討中であり、6月までに発表すると表明した。

国際通貨基金International Monetary FundIMF)への1000億ドル(約9兆円)の融資についても再度確約した。

さらに麻生首相は、国内の需要拡大に向けた総額75兆円規模の景気刺激策を取り上げ、各国に同様の景気対策の実施を求めた。世界的な金融危機の克服に向け、国際協力の強化を呼びかけた。

また首相は、インド洋での海上自衛隊による補給活動に加え、ソマリア沖の海賊対策に自衛艦を派遣することを明言した。(c)AFP 


ダボス会議 ビジネスリーダーとの昼食会における麻生総理冒頭挨拶
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/21/easo_0131c.html
ご列席の皆様、

本日は、錚々たる世界のビジネス界のリーダーの皆様と懇談する機会をアレンジいただき、シュワブ会長はじめWEFの方々に厚く御礼申し上げます。

私も約30年前に政界入りする前、ビジネスに身を置いていました。競争力を失った石炭鉱業の会社を、セメントを中心とするビジネスに変革・多角化する指揮をとりました。その時代から、一貫して「ピンチはチャンスである」との信念を持ってきました。いま世界は100年に一度といわれる経済危機にあります。私の問題意識は、この危機を次の飛躍につなげることです。

日本は、この半世紀で、2つの大きな経済的危機を乗り越えました。

一度目は、73年と79年に起きた石油ショックです。2回の危機を通じて、国際石油価格は約13.5倍になりました。原油の海外依存率約99%にある日本の経済や生活は大きな打撃を受けました。しかし、我が国はこの困難を官民挙げての努力で克服し、今日、世界で最もエネルギー効率の高い社会を実現しました。例えば、日本の発展の中で、石油への依存度は、石油ショック前は73%もありましたが、原子力天然ガスの導入により現在ではわずか11%にすぎません。

二度目の危機は90年代の金融危機です。バブル経済崩壊の結果、90年から約15年間で日本の市街地における不動産価格は87%下落し、GDPの約3倍の資産が帳簿から消えました。しかし、我が国は、金融面では資本注入、預金の全額保護、不良債権買取り、実体面では積極的な財政出動を通じて、GDP約5兆ドルを維持し、この金融危機を克服しました。

今日、日本は、世界的な経済危機、地球温暖化、高齢化問題といった3つの挑戦に直面しています。このようななかにあっても日本は技術革新を通じて新しい市場と雇用を創出することにより、世界のモデルとなるような活力のある社会と市場を実現させたいと考えています。

私は、本日ダボスにおいて、世界的な経済危機及び地球環境の解決への鍵は制度や技術を革新し、その成果を途上国を含めた世界に普及させるメカニズムを構築していくことであると訴えました。また、そのための精神的エネルギーと情熱を持つために、楽観主義を保つことが重要であることを申しました。これは過去半世紀の日本そして私自身の経験によるものです。

ピーター・ドラッカーは、「未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだ(The best way to predict the future is to create it)」と言っています。未来を創るのは私たち自身です。この言葉を胸に、それぞれの国、それぞれの企業が直面する課題に打ち勝っていきましょう。


麻生首相ダボス会議(気候変動セッション)演説全文を公表 オバマ米大統領に温暖化対策で連携を呼びかけ(外務省)
http://www.ecool.jp/news/2009/02/post-90.html
外務省は1日、世界経済フォーラム年次総会:ダボス会議(気候変動セッション)での麻生首相の演説全文を公表した。

演説文は以下のとおり

議長、どうもありがとうございます。

今年、2009年は、成功の年か、もの別れの年になるでしょう。我々はうまくやれるでしょうか、それとももの別れの結果になるのでしょうか。どちらの側にいるのでしょうか。我々は、そのような非常に歴史的な分岐点にいるのです。ですから皆さん、お互いに強いプレッシャーをかけ合い、コペンハーゲンへのプロセスを完成させましょう。

京都議定書について述べましょう。それは中間点の、そして実際の効果が十分でないものなのです。なぜなら、京都議定書では世界全体の温室効果ガス排出量の30%しかカバーしていないからです。私にとって、京都とは、洗練された、永遠の美の古都です。しかし京都プロセスは、今までそのブランド・ネームにかなうものではなかったのです。

なぜでしょう。その不十分な点はどこにあったのでしょうか。それは、団結の精神が無かったからなのです。そこで本日、私はここにいる皆様とともに、まず米国のオバマ大統領に対して我々に加わるよう呼びかけたいと思います。私は、「ようこそアメリカ!長いこと待っていました」と呼びかけるでしょう。私としても、オバマ大統領と気候変動その他の問題についてあらゆる協力を緊密に行っていきます。また、中国の胡錦濤国家主席に対しても、先進国・途上国を問わずすべての主要排出国が責任あるパートナーとして参加するようなポスト京都の枠組みの構築に加わるよう、皆様とともに呼びかけたいと思います。そして、欧州は引き続きこの問題にコミットしていくと確信しています。

昨年の北海道洞爺湖サミットで、我々は画期的な成果を得ました。本当に重要なものです。2050年までに世界全体の排出量を少なくとも半減させるという目標をたて、これを国連気候変動枠組条約の締約国と共有していくことに合意しました。これは決して小さな出来事ではありません。しかし、その成果からさらに進まなければなりません。先進国は率先して排出量の削減を約束すべきです。また公平性の観点から、排出量を大きく増大させている一部の途上国は、その伸びを相当抑制することを約束すべきです。

非常に重要なことは、この問題が我々の問題であるという原則を再認識することです。我々はみな、その能力と責任に応じてできる限りの、しかし衡平な形での取組を進めなければなりません。そして私自身も、環境、経済、エネルギーを総合的に捉え、科学的な分析に基づき、6月までに中期目標を発表する考えです。コペンハーゲンに向けた交渉を進展させるために我々が持っている力を使うことができれば、世界はより良い方向に向かうでしょう。

例として、日本のイニシアティブ、「クールアース・パートナーシップ」について述べます。このプログラムの下、我々は、途上国のグッド・ガバナンスの構築とともに気候変動問題への対応を支援しています。太平洋で海面上昇の影響にさらされている偉大な島国ツバルに対して、日本政府は既に支援を開始しています。太平洋をとりまく諸国は力を合わせるべきです。

今、私たちは悲観主義の時代にいます。経済が下り坂のなかで、国際社会が気候変動に取り組むのは難しい、気候変動対策では経済を浮揚させることができないと主張する人もいるでしょう。しかし、これほど真実と異なる主張はありません。日本はその良い例です。例えば、充電池とガソリンで動くハイブリッド・カーは最も売れているもののひとつです。また、エアコンのエネルギー効率は技術の発展により今や非常に高くなりました。日本は、このような技術を発展させることにより経済を発展させていくことができます。既にこうした技術により日本を炭素効率の最も高い国にしてきました。私は、新たな技術やまだ活用されていない技術によって、経済成長と排出削減の両方を達成できると強く信じています。現在、日本は、新たな戦略的に重要な技術がどこにあるかを示す新たな海図を描こうとしているところです。太陽光発電技術、新たな電池技術、ナノテクノロジー技術、これら新しい重要な技術について、今後20年から25年、日本はイノベーションに取り組んでいきます。

私は、日本が優秀な頭脳が集まる場所となったことを、自ら誇りに思うべきだと考えます。同盟国たる米国や、近い隣国の中国、その両国といっしょに協力できるのです。日本と米国が、燃料電池超電導などの最先端技術について協力していくよう、あらためてオバマ大統領に呼びかけたいと思います。また中国の方々に対しては、どうか日本に来て、我々が有害廃棄物や環境破壊対策について、いったいどのようにして成功を収めたか、実際に見てみて欲しいと申し上げてきました。日本と中国は共同でできることがまだまだ多くあることは明らかです。

以上の前向きな話で、私の挨拶を終わらせて頂きます。

ともに前に進んでいきましょう。

ご清聴ありがとうございました。


ダボス会議における麻生総理特別講演-平成21年1月31日(動画)
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg2386.html

ダボス会議非公開会合(気候変動セッション)麻生総理冒頭挨拶
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/21/easo_0131b.html



Japanese Prime Minister Taro Aso (C) shakes hands with Renault Nissan CEO Carlos Ghosn (L) and WEF founder Klaus Schwab (R) after his special adress to the World Economic Forum during the fourth day of the in Davos January 31, 2009. Japan will give 1.5 trillion yen (17billion dollars) in development aid to other Asian countries for infratructure projects to battle the economic crisis. AFP PHOTO PIERRE VERDY (Phto credit should read PIERRE VERDY/AFP/GettyImages)


<関連>
20090131@世界経済復活に向けて
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100324#p1

20090131@ダボス会議
http://d.hatena.ne.jp/beber/20091206#p2

0090131@寒い[1] ダボス会議ぶらさがり会見
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100110#p1