だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20090330・20090410@「久しぶりに江沢民みてえなの見たな」「タンカ切るのはうめえから、任しとけ」



タイのパタヤ(Pattaya)で、日中韓首脳会談を前に握手する麻生太郎(Taro Aso)首相(右)と韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領(左)、中国の温家宝(Wen Jiabao)首相(中央、2009年4月11日撮影)。(c)AFP/DONG-A ILBO


経済・漢字オンチでも外交センスは第一級:麻生首相の訪中
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090501-00000128-scn-cn
[2009年5月1日配信 サーチナ]
麻生太郎首相は、経済オンチ、漢字オンチなどと散々に叩かれているが、外交センスだけは、第一級のものを持っている。そしてそれは、対中国外交に関しても如何なく発揮されている。

そんな麻生首相が、4月29日、30日と、北京を訪問した。実は、麻生首相には、この1ヵ月の間に、中国に関して二つの’思い出’がある。

一つ目は、3月30日に首相官邸で行われた中国共産党ナンバー5の李長春常務委員との会見だ。

李氏は会談の間、官僚の用意した紙を広げながら、中国当局の公式見解を、トレードマークになっているダミ声で主張し続けた。麻生首相は、ニヤニヤしながら、「ふうん、そうですねえ」などと、時折相槌を打つだけ。 30分言いたいことを言って、すっかり満足して会見室を後にした李長春氏を見送りながら、麻生首相は余裕綽々の表情で呟いた。

「久しぶりに、江沢民みてえなのを見たな」

自民党の政治家が「江沢民みたい」という表現を使う時は、「ゴリゴリの共産党員」という侮蔑が込められているのは、言うまでもない。歴史問題で日中が’ガチンコ対決’した1998年の江沢民主席の訪日は、自民党の政治家たちの脳裏に、いまだにシコリとなって残っている。

麻生首相の二つ目の思い出は、4月10日にタイで行われた日中韓の三ヵ国首脳会談での一コマだ。

その5日前に北朝鮮テポドンミサイルの発射実験を行ったことで、日本国民の北朝鮮に対する怒りは、頂点に達していた。麻生首相はこの首脳会談直前の日本側の事前打ち合わせで、「オレはタンカを切るのはうめえから、任しとけ」と言って、’リング’に上がった。

冒頭の温家宝首相「日中韓の三ヵ国首脳会談も、10年の年月を重ね、ますます幹は太くなって美しい花を咲かせている」
麻生首相「外ではデモが激しく、そんな’雑談’を交わしているヒマは我々にはない。今日は北朝鮮テポドン問題一本を話そうではないか。国連での北朝鮮非難決議に、安保理アジア代表の中国が及び腰なのは、日本として看過できない。韓国も同じ思いだろう」

麻生首相の迫力に、思わず李明大統領が頷く。こうして麻生首相は李大統領とともに、温首相を’包囲’していった。温首相は結局、その場から国連の張大使に電話をかけ、中国は大きく譲歩したのだった。

さて、そんな麻生首相が今回、北京に乗り込んだ。今度は温首相と胡錦濤主席が、’ダブルパンチ’を繰り出してきた。29日と30日の両日にわたって、麻生首相靖国参拝をしないと‘踏み絵‘を踏ませようとしたのだ。だが麻生首相は2回とも、1995年の村山談話を引き合いに出し、イエスともノーとも言わず、スルリとかわした。このあたりの‘身のこなし‘は絶妙である。

9月までに行われる総選挙で自民党が敗北すれば、麻生政権は崩壊する。だがどんな政権が生まれようが、麻生首相を外相に”抜擢”してはどうだろうか?(執筆者:近藤大介 明治大学講師)


首相、「非難」明記を中国に要求 安保理議長声明で
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_aso_ministry2__20090411_2/story/11kyodo2009041101000465/
[2009年4月11日]
麻生首相は11日、中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領とタイ・パタヤ市内で会談。麻生首相は3カ国首脳会談の席で、北朝鮮ミサイル発射を受けた国連安保理協議に関し決議より格下げの議長声明でも容認する考えを表明した上で「非難」の文言を盛り込むよう中国側に強く申し入れた。
3首脳は「北朝鮮に対し強力な声を速やかに送るべきだ」との認識で一致した。


安保理声明に北ミサイル「違反」を…日中韓会談で首相戦う
http://news.www.infoseek.co.jp/world/story/20090414_yol_oyt1t00011/
[ 2009年4月14日]
麻生首相が11日の日中首脳会談で、ミサイルを発射した北朝鮮に国連安全保障理事会が出す文書に厳しい表現を盛り込むよう、強く迫っていたことがわかった。

「秋田や岩手をはじめ、ミサイルが頭上を越えていった日本国民の気持ちを政治家として考えてほしい」

タイ・パタヤのホテルで行われた会談で、麻生首相温家宝首相に「決議」の採択を求めた。予定を上回る約50分に及んだ会談では温首相は折れず、この後の日中韓首脳会談で再度、話し合うことになった。

3か国会談では、麻生首相は一転、「議長声明」を受け入れる考えを示したうえで、「violation(違反)とかそういう言葉がなければダメだ」と迫った。「形式」で妥協したことを武器に「内容」を厳しいものにする“条件闘争”を展開したわけだ。

この直前に麻生首相と会い、腹合わせをしていた韓国の李明博 ( イミョンバク ) 大統領も同調した。温首相もついに、「文言は専門家に任せよう」と折り合った。

この後、麻生首相は帰国する政府専用機で、外務省から「『contravention』という言葉が取れた」と説明を受けた。首相が「どういう意味か」と聞くと、同省幹部は「条約などで『違反』という文脈で使われる言葉です」と説明した。「violation」よりは弱い表現だったが、首相は「それならいい」と答えた。

首相は13日夜、首相官邸で記者団を前に、安保理がミサイル発射を非難する議長声明案に基本合意したことを、「(決議)違反、それに対する非難、そして(制裁を盛り込んだ安保理決議の)履行、この三つがきちんとした形でまとまって出せるのはいいことだ。決議にするために言葉の内容を弱めるんだったら、この方がいい」と評価した。


中国に核軍縮求める 日中首脳会談 温首相は靖国に言及
http://www.asahi.com/politics/update/0429/TKY200904290164.html
[2009年4月30日]
麻生首相は29日、中国を訪れ、北京の人民大会堂温家宝(ウェン・チアパオ)首相と約2時間20分、会談した。

両首脳は世界的な経済危機や豚インフルエンザ北朝鮮問題などで連携を確認した。

一方で、麻生首相は中国に核軍縮への協力を要請。温首相は麻生首相靖国神社に供え物をしたことを受け、歴史認識問題で日本にクギをさした。

豚インフルエンザ問題をめぐっては、温首相が「地球規模で問題が広がり、金融危機に加えて新たな困難になっている」との認識を表明。麻生首相も「国民の冷静な対応が非常に大事だ」と応じ、水際対策や防疫面での情報共有を目指すことになった。

北朝鮮が離脱を表明した6者協議については、麻生首相が「北朝鮮の非核化を進める上で最も現実的な枠組みだ」とし、議長国中国の役割に期待を表明。温首相は「粘り強く困難を克服することが大事だ」と述べた。経済危機対応では、両国が内需拡大に全力を挙げることで合意した。

一方、温首相は「歴史問題は非常に重要だ。特に靖国問題国民感情にかかわる敏感な問題で、適切な処理を希望する」と懸念を表明。麻生首相は、日本の植民地支配と侵略への反省とおわびを表明した95年の村山首相談話と、05年の小泉首相談話を踏襲する考えを示し、「日本の立場に変更はない」と応じた。

核問題では、麻生首相が「米国ではオバマ政権が誕生し、従来と異なる対応をしている。核兵器を削減していくため、中国にも協力してほしい」と求めたが、温首相は「中国は一貫して核兵器の全面禁止を唱えている。核の先制不使用も約束している」と従来通りの見解を示した。

両首脳はまた、日本が中国の環境汚染や廃棄物対策に協力する「日中環境・省エネルギー総合協力プラン」で合意したほか、今年10月から羽田―北京間の定期チャーター便を開設することや、閣僚級による日中ハイレベル経済対話を6月7日に東京で開催することを決めた。 【北京=蔵前勝久】


<関連>
20090421@朝日新聞に説明する必要は感じません
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100509#p1

20090810@靖国はもっと静かに祈る場所
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100624#p1


20090326@ナメタこと言ってるけど、安保理決議は大きい
http://d.hatena.ne.jp/beber/20120317#p2

20090411@日中韓首脳会談
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100422#p2

20090411@押しかけ首脳会談→ホテルのお土産(タイ ASEAN首脳会議)
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100117#p1

20090429@中国訪問
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100412#p1

20090430@日中首脳会談
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100416#p1

20090430@北京内外記者会見
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100412#p2