だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20090326@ナメタこと言ってるけど、安保理決議は大きい

 

麻生首相ぶら下がり詳報】北のミサイル「安保理決議違反は大きい。ナメタことを言っているけど。全然違う」(26日夕)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090326/plc0903262054018-n1.htm
北朝鮮ミサイル】
−−北朝鮮のミサイル発射施設でテポドン2号と思われるミサイルが発射台に設置されたという報道があり、北朝鮮側は着々と準備を進めているようだ。改めてどのような対応を考えているか

「基本的には、これまで申し上げてきた通りです。これ、もう1回言うっていうの。昨日申し上げたんで、同じことを聞いておられるんですか、って聞いてんの」

−−確認ですけども

「ああ、確認ですか。あの昨日も申し上げたと思いますが、基本的には日本としてこういうような行為は、かりに衛星であろうとなんであろうと、国連安保理決議1718違反であることははっきりしていますんで、このところは、きっちり、われわれとしては、国連で安保理決議の可能性を含めてやっていかねばならんと思っていますし、国際社会が一致した形でこれを非難する方向でもっていかないかん、やっていかなければならないと思っています。あの、昨日お答えした通りだと思いますが」

−−国連安保理決議にも、制裁決議、非難決議いろいろある。もっと軽いものでは議長声明という対応も考えられると思うが、日本としてはどのような対応を求めていくのか

「それは、いま申し上げてお答えした通りです。安保理決議を目指している。安保理のいわゆる、決議、安保理決議、1718違反ですと今申し上げているじゃないですか、それを目指していきます、と」

−−ただ、安保理決議にも制裁決議とか非難決議とか、いろいろあるが

安保理決議違反というのは大きいですよ。えらくナメタことを言っているけど。安保理決議違反なんですから、安保理の決議違反に対して、国連の加盟国として当然、安保理の話に従ってもらうというのが、通常の国の対応ですから。それを、あなたえらい、軽いものようにいってますけど、全然違うと思いますよ。僕は違うと思うな」



米の議長声明案に「非難」明記 北朝鮮ミサイルで安保理
http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041101000182.html
[2009年4月11日]
北朝鮮のミサイル発射問題で、国連外交筋は10日、安全保障理事会の5常任理事国と日本による9日夜の協議で米国が示した議長声明案に、発射への「非難(CONDEMN)」が明記されていることを明らかにした。ミサイル発射を強く非難してきた日本に配慮し、北朝鮮に再発射をしないよう要求しているほか、安保理の制裁委員会に禁輸品目の追加を要請する条項も盛り込まれた。

外交筋によると、協議は11日に再開され、日本が最終的に新決議案提示の方針を取り下げる見通し。米国が提示した議長声明案の受け入れを表明するとみられる。

常任理事国は9日夜の協議で議長声明案の受け入れで一致。外交筋によると、日本は最終的な判断について、11日にタイで行われる日中首脳会談の結果を待ってほしいと伝えたという。

日本が11日に議長声明案を受け入れれば、安保理を12日に招集して同案を提出、13日午後か14日午前に採択される可能性がある。声明案は中国が米国と擦り合わせを行って作成。原案では発射について「遺憾の意」などの弱い表現が使われていたが、米国が「これでは日本は納得しない」と説得し、強くさせたという。


首相、「非難」明記を中国に要求 安保理議長声明で
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_aso_ministry2__20090411_2/story/11kyodo2009041101000465/
[2009年4月11日]
麻生首相は11日、中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領とタイ・パタヤ市内で会談。麻生首相は3カ国首脳会談の席で、北朝鮮ミサイル発射を受けた国連安保理協議に関し決議より格下げの議長声明でも容認する考えを表明した上で「非難」の文言を盛り込むよう中国側に強く申し入れた。3首脳は「北朝鮮に対し強力な声を速やかに送るべきだ」との認識で一致した。


日中首脳会談 温首相が「完全理解」連発
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090417-00000514-san-pol
[2009年4月17日]
タイで行われた麻生太郎首相と中国の温家宝首相による11日の会談で、北朝鮮のミサイル発射に対する日本の立場を訴える麻生首相に対し、温首相が繰り返し「完全に理解する」と表明し、「その通りだ」と大声で応じる場面があったことが16日、分かった。

外務省は、この会談などでの麻生首相の訴えが、国連安全保障理事会の議長声明への「(北のミサイル発射は)安保理決議違反」という文言盛り込みにつながったとみている。

北朝鮮のミサイルが頭上を飛んでいった東北地方をはじめ、国民感情を考えると(公式記録に残らない)報道声明でいいとは絶対いえない」

会談でこう麻生首相が主張すると、温首相は「日本国民の関心と日本政府の立場は、完全に理解する」と深くうなずいた。温首相は会談中、4〜5回にわたりこの言い回しを用い、日本側に理解を示したという。

その上で、麻生首相が国連安保理の文書について「形式も重要だが、内容も重要」と指摘すると、温首相は、手にしたペンを頭上に掲げるようにして「是的(シーダ=その通りだ)」と大声で賛意を表明してみせた。

日中首脳会談は、互いに事務方が用意した文書を読み上げることが多いが、「この会談はまさに実質的な『交渉』となった。麻生首相は先頭に立って戦う姿勢を示した」(外交筋)という。会談は予定の30分間を超えて、50分間に及んだ。

この結果、続く日中韓首脳会談で温首相は「文言は専門家に任せよう」と折れてきた。外交筋は「米中両国は、米国の素案にあった安保理決議に『(北は)従っていない』との表現でほとんど決着していたが、それを『違反』に格上げしたのは麻生首相の力だ」と話している。


安保理議長声明の要旨
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090414/erp0904140739000-n1.htm
[2009.4.14]
 国連安全保障理事会が13日、採択した北朝鮮のミサイル発射問題に関する議長声明の要旨は次の通り。
一、2009年4月5日の北朝鮮による発射を非難、発射は安保理決議1718に違反。
一、北朝鮮に同決議の完全な順守を重ねて要請。
一、北朝鮮に再発射をしないよう要求。
一、全加盟国に同決議の完全な順守を要請。
一、安保理制裁委員会に禁輸品目と資産凍結の対象者リストの追加作成を要請。
一、六カ国協議を支持、早期再開を要請。(共同)


北朝鮮非難声明を全会一致で採択=国連安保理
http://news.www.infoseek.co.jp/world/story/14reutersJAPAN374696/
[ 2009年4月14日]
国連安全保障理事会は13日、北朝鮮の長距離ミサイル発射を非難する声明を全会一致で採択した。発射は安保理決議に違反する(contravene)として、北朝鮮に対する既存の制裁措置を実行するよう求めた。

声明は安保理常任理事国と日本が11日に合意。安保理制裁委員会に対し、弾道ミサイルの発射や核実験の停止を求めた2006年の決議1718で設けられた経済制裁
武器禁輸を実行するよう指示しているほか、北朝鮮に対し、核問題をめぐる6カ国協議の再開を呼びかけるとともに、再び発射を行わないよう求めている。

日本は、北朝鮮が決議1718に違反したことを宣言する決議を採択すべきと主張していたが、中国とロシアはこれに反対。中国は「慎重かつバランスのとれた」議長声明の採択を求めた。声明は安保理の全会一致の採択を必要とするものの、一般的に決議よりも拘束力が弱いとされている


<国連安保理>議長声明案、日本の主張ほぼ通る
http://news.www.infoseek.co.jp/world/story/13mainichiF0413e071/
[ 2009年4月13日]
北朝鮮弾道ミサイル発射問題で日本と安保理常任理事国が合意した議長声明案は、議長声明としては異例の厳しい表現になった。決議を断念し形式では日本が譲ったが、中身では中国の大幅譲歩を引き出したといえる。日中が割れたままでは北朝鮮を利することになると判断した米国が落としどころを探った末の答えだった。

安保理の措置には効力の強い順に、

  • 法的拘束力のある決議
  • 拘束力はないが公式文書に残る議長声明
  • 公式文書に残らない報道向け声明――がある。

今回のミサイル発射以降、日本は「過去の決議に違反したのだから、決議で対応すべきだ」と主張、追加制裁を盛り込んだ新決議を米国とともに模索した。一方、中国は、発射されたのは「人工衛星」との北朝鮮の主張に配慮し、弾道ミサイル発射を禁じた決議には違反しないとの立場で、報道向け声明での決着を主張した。

日中間の意見の隔たりが大きく、交渉が暗礁に乗り上げる中、両者を仲介したのは米国だった。「決議には絶対に応じられないとする中国の姿勢は硬い」とみた米国が考えたのは、形式で日本が譲歩し、内容で中国に譲歩させるものだった。中国が安保理常任理事国として拒否権を持っているという現実も、形式で日本が譲るしかない状況を作った。

米国は中国に対し、議長声明での決着を持ちかけ、中国が応じられる内容を探った。当初、中国は「非難」との表現を避け、「懸念」とするよう主張したとされるが、米国は日本に決議を断念させるには、「非難」の表現は譲れないと中国を説得したという。

最終的には、▽「非難」の表現▽過去の決議違反の認定▽制裁を徹底する具体的措置▽次の発射を許さないとの要求――など、内容ではほとんど日本の主張が通った。

ただ、厳しい内容とはいえ、あくまで議長声明だ。今回の決着についてボルトン元米国連大使がAP通信に、「決議は行動だが、議長声明は意見表明に過ぎない」と効力を否定しているように、声明が北朝鮮の核・ミサイル計画断念につながる可能性はほとんどないのも現実だ。


北朝鮮:ミサイル発射 国連、初の資産凍結 3組織対象、安保理合意へ
http://mainichi.jp/select/world/news/20090424dde001030003000c.html
[2009年4月24日]
北朝鮮弾道ミサイル発射を受け国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁委員会は23日、朝鮮鉱業開発貿易会社など日米両国が提案した3組織の資産凍結でほぼ合意した。同委員会は24日午前(日本時間同日夜)、資産凍結を最終決定する見込み。北朝鮮に対しては日米などが独自に資産の凍結を実施してきたが、国連による資産凍結は初めてで、国際社会の強い意思表示になるのは確実だ。

安保理外交筋によると、資産凍結対象になるのは、同社のほかタンチョン商業銀行など。23日までの交渉で、強い制裁に消極的な中露も3組織の資産凍結を了解したという。リビアベトナムは、「対象組織に関する情報を精査したい」としているため24日も協議が行われる。しかし、同委員会委員長のイルキン・トルコ大使は23日の協議後、「進展があった」と語っており、24日に最終合意するのはほぼ確実だ。

5日の北朝鮮による弾道ミサイル発射で、安保理は先日、北朝鮮の行為を安保理決議1718違反として非難する議長声明を採択した。同声明は、決議1718で規定した制裁の徹底を決め、具体的には24日までに制裁委が資産凍結の対象リストを作成し、もしも、24日までにリストができない場合、安保理が30日までにリストを作成することになっていた。

議長声明採択後、日米英3カ国がそれぞれ、資産を凍結すべき組織のリストを制裁委に提出。日本は14組織、米国は11組織を挙げたが、今回ほぼ合意した3組織は日米両国のリストにある。

制裁委は、06年10月に採択された決議1718で設置され、安保理理事国(15カ国)で構成。決定は全会一致が原則になっているため一カ国でも反対があった場合、資産凍結リストを作成することができない。しかし、安保理では、常任理事国が拒否権を行使せず、9カ国以上の支持があれば決定ができるため、リビアベトナムが資産凍結を支持しない場合でも、最終的に安保理が資産凍結を決定できる。

制裁委が3組織の資産凍結を決めた場合、安保理の正式な決定となり、国連全加盟国が実施義務を負うことになる。


<関連>
20090325@万全を期すのは当然
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100213#p1

20090331@北ミサイル自制要求決議採択
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100401#p1

20090411@日中韓首脳会談
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100422#p2

20090411@タイに到着
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100422#p1

20090411@押しかけ首脳会談→ホテルのお土産
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100117#p1

20090411@ASEAN延期、たいへん残念
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100520#p1