だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20120124@わさびの効いていないお寿司、抱きつかれてクリンチされた感じ






歴代首相の言葉引用、野党から批判 施政方針演説
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E0E6E2E0838DE0E6E2E3E0E2E3E08297EAE2E2E2
野田佳彦首相は就任後初めてとなった24日の施政方針演説で、約40分の所要時間のうち約3割を消費増税を含む社会保障と税の一体改革に絡む内容にあてた。低姿勢をアピールしたこれまでのスタイルを転換し、強い口調で与野党協議を迫る意気込みもみせた。ただ、与党議員からの拍手は総じてまばらで、首相との温度差も出た。

「政治を変えよう。共になし遂げよう」。演説のヤマ場は終盤、首相が声のトーンを高めて与野党協議を呼びかけたくだりだ。衆院での演説では野党議員から「代えるのは首相だ」などのやじが飛び交った。野党が多数を占める参院では傍聴席から首相の声が聞き取れないほど騒然となった。

一方、与党側は首相が震災や原発への対応を訴えていた時から比較的静か。一体改革のくだりにさしかかっても、拍手はそれほど多くなかった。

異例だったのは、自民、公明連立政権下の福田康夫麻生太郎両元首相の施政方針演説の一節を引用した点だ。参院で野党が多数を持つ状況で、話し合いを提起した福田氏や消費増税の必要性を強調した麻生氏を引き合いに与野党対話を迫った。

野党は演説後、一斉に批判した。自民党谷垣禎一総裁は消費増税への意欲について「09年の衆院選マニフェスト政権公約)への虚心な反省が無い」などと酷評。公明党山口那津男代表も「自らを深く反省した上で野党に呼びかけるというのがあるべき議論の仕方だ」と指摘した。

他の野党からも「美辞麗句で増税を正当化しようとしている」(みんなの党渡辺喜美代表)、「真剣に説明していく姿勢や中身が全く無い」(共産党志位和夫委員長)などの声があがった。

演説を引用された福田氏は記者団に「いいことも言っているが、僕はひどい目にあった」と当時の野党・民主党の対応を批判。麻生氏も景気対策の取り組みに不満を示し「まるでワサビがきいていないすしだ」。そのうえで「いいところ取りをされた。抱きつかれてクリンチされた感じだ」と不快感を示した。


歴代首相の言葉引用、野党から批判 施政方針演説  
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E0E6E2E0838DE0E6E2E3E0E2E3E08297EAE2E2E2
野田佳彦首相は就任後初めてとなった24日の施政方針演説で、約40分の所要時間のうち約3割を消費増税を含む社会保障と税の一体改革に絡む内容にあてた。低姿勢をアピールしたこれまでのスタイルを転換し、強い口調で与野党協議を迫る意気込みもみせた。ただ、与党議員からの拍手は総じてまばらで、首相との温度差も出た。

「政治を変えよう。共になし遂げよう」。演説のヤマ場は終盤、首相が声のトーンを高めて与野党協議を呼びかけたくだりだ。衆院での演説では 野党議員から「代えるのは首相だ」などのやじが飛び交った。野党が多数を占める参院では傍聴席から首相の声が聞き取れないほど騒然となった。

一方、与党側は首相が震災や原発への対応を訴えていた時から比較的静か。一体改革のくだりにさしかかっても、拍手はそれほど多くなかった。

異例だったのは、自民、公明連立政権下の福田康夫麻生太郎両元首相の施政方針演説の一節を引用した点だ。参院で野党が多数を持つ状況で、話し合いを提起した福田氏や消費増税の必要性を強調した麻生氏を引き合いに与野党対話を迫った。

野党は演説後、一斉に批判した。自民党谷垣禎一総裁は消費増税への意欲について「2009年の衆院選マニフェスト政権公約)への虚心な反省が無い」など と酷評。公明党山口那津男代表も「自らを深く反省した上で野党に呼びかけるというのがあるべき議論の仕方だ」と指摘した。

他の野党からも「美辞麗句で増税を正当化しようとしている」(みんなの党渡辺喜美代表)、「真剣に説明していく姿勢や中身が全く無い」(共産党志位和夫委員長)などの声があがった。

演説を引用された福田氏は記者団に 「いいことも言っているが、僕はひどい目にあった』 と当時の野党・民主党の対応を批判。麻生氏も景気対策の取り組みに不満を示し 『まるでワサビがきいていないすしだ」。そのうえで 「いいところ取りをされた。抱きつかれてクリンチされた感じだ」 と不快感を示した。

「あの頃はひどかった」 演説引用で福田元首相
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120124/stt12012419200012-n1.htm
自民党福田康夫元首相は24日、野田佳彦首相が施政方針演説で、首相時代の福田氏が与野党協議を呼びかけた演説を引用したことについて「あのころを思い出すと、(民主党は)むちゃくちゃにひどかったね。話し合うどころじゃなくて、すべて拒否された。反対、反対でね」と述べた。国会内で記者団に答えた。

福田氏は首相在任中の平成19年11月、衆参で多数勢力が異なる「ねじれ国会」解消に向けて、当時の小沢一郎民主党代表と大連立で合意したものの民主党内の反対で頓挫した。福田氏はその経験を振り返り「また繰り返しているんですかね、与野党が逆になって」と自虐的に皮肉った。さらに、野田首相が意欲を示す消費税増税をめぐる与野党協議には「これからどうするのかね、与党、政権が。それに尽きます」と突き放した。


福田・麻生氏演説つまみ食い ブーメラン野田首相
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120125/plc12012500270000-n1.htm
ある意味、異例の演説だったといえる。

与野党が信頼関係の上に立ってよく話し合い、結論を出し、国政を動かしていくことこそ国民に対する政治の責任だ」

演説の序盤、首相は力強く宣言したが、続けて「これは4年前、当時の福田(康夫)首相がこの演壇から与野党に訴えかけられた施政方針演説の一節です」と種明かしした。

首相が「政治生命をかける」とまで言い切る社会保障と税の一体改革。その話し合いに野党も応じてほしいという誘い水に、野党・自民党の元首相の言葉を用いた。

しかし、当の福田氏は「あのころを思い出すと、(民主党は)むちゃくちゃひどかったね。話し合うどころじゃなくて、すべて拒否された。反対、反対でね」と4年前を振り返った。首相の演説は、まさに「我田引水」だ。

首相は麻生太郎元首相の「持続可能な社会保障制度を実現するには、給付に見合った負担が必要だ」という言葉も引いたが、麻生氏の反応もつれなかった。

「いいとこ取りされて残念だ。拳闘用語でクリンチというんだが、抱きつかれているような感じだな」

野党に抱きつこうとした異例の演説は、逆効果だったかもしれない。


■政権凋落の鬼門
そもそも最近の政権にとって、施政方針演説は鬼門といえる。

「いのちを守りたい。いのちを守りたいと、願うのです」

こんな印象的なフレーズで本会議場を大いにわかせた鳩山由紀夫氏はその後、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)移設問題で発言を二転三転させ、約4カ月後に退陣。普天間問題の迷走で、日本人の命を守るための根幹といえる日米同盟は大きく揺らいだ。

後を受けた菅直人氏は「最小不幸社会の実現」や「不条理をただす政治」を掲げた。しかし、その後起きた東日本大震災原発事故への対応で、国民の「不幸」を招き、退陣表明から3カ月も政権の座に居座り続けて「政治の不条理」をまざまざと見せつけた。皮肉としかいいようがない。

自民党政権でも、首相の施政方針が実現したケースはまれだ。「戦後レジーム(体制)からの脱却」を訴えた安倍晋三氏は志半ばで退陣。「どんな困難があろうともあきらめず」と誓った福田氏は内閣総辞職麻生太郎氏は消費税増税を含む税制抜本改革に意欲を示したが、衆院選敗北で政権交代を招いた。


■ブーメラン
こうした過去の失敗に学ぼうとしたのか。今回の野田首相の演説は、自民党の元首相の言葉を引用することで、その責任の一端を野党に押しつけようという意図が見え隠れする。

さらに、自民党の過去の主張を、政策実現のテコにしようとしがちな民主党政権の特質も現れている。

菅氏は昨年1月の施政方針演説で「自公政権下で設置された安心社会実現会議社会保障給付と負担の在り方について『与野党が党派を超えて討議と合意形成を進めるべき』と提言した」と指摘し、与野党協議への参加を呼びかけた。

ただ、他者への攻撃が必ず自分にはねかえってくる「ブーメラン名人」と評された菅氏。民主党も野党時代には、社会保障や消費税をめぐる与野党協議から逃げてきた経緯がある。

ここにきて、ネット上では野田首相の“ブーメラン疑惑”が話題となっている。平成21年の衆院選の応援演説で、首相はこう語っている。

マニフェストは書いてあることは命がけで実行し、書いていないことはやらないのがルール。書いてあったことは何にもやらず、書いてないことは平気でやるのではマニフェストを語る資格がない」

民主党マニフェストには「消費税増税」とは書かれていない。首相が3年前に放ったブーメランが、今国会中に首相に命中するかもしれない。(加納宏幸、半沢尚久)


首相施政方針演説の全文
http://www.nikkei.com/news/interview/genre/article/g=96958A96889DE1EAE0E4E1E7E2E2E0E6E2E3E0E2E3E09FE3E2E6E2E2;p=9694E0E2E2E3E0E2E3E2E1E5E7E12012.1.24
<抜粋>
【一、はじめに】
”第180回国会の開会に当たり、この国が抱える諸課題と野田内閣の基本方針について、謹んで申し上げます。

昨年9月、野田内閣は、目の前にある課題を一つ一つ解決していくことを使命として誕生いたしました。「日本再生元年」となるべき本年、私は何よりも国政の重要課題を先送りしてきた「決められない政治」から脱却することを目指します。

与野党が信頼関係の上に立ってよく話し合い、結論を出し、国政を動かしていくことこそ、国民に対する政治の責任であると私は信じます。」

これは、4年前、当時の福田康夫首相がこの演壇から与野党に訴えかけられた施政方針演説の一節です。

それ以降も、宿年の課題は残されたまま年々深刻さを増し、国の借金は膨らみ続けました。そして、東日本大震災によって、新たに解決を迫られる課題が重くのしかかっています。私たちは、この国難とも呼ぶべき危機に立ち向かいながら、長年にわたって先送りされてきた課題への対処を迫られています。「国民に対する政治の責任」を果たさなければなりません。

野田内閣がやらなければならないことは明らかです。大震災からの復旧・復興、原発事故との戦い、日本経済の再生です。この大きな課題の設定と国として進めるべき政策の方向性について、与野党に違いはありません。”

【改革の具体化に向けた協議の要請】
社会保障・税一体改革は、経済再生、政治・行政改革とも一体で、正に包括的に進めていかなければならない大きな改革です。今後、各党各会派との協議を進めた上で、大綱として取りまとめ、自公政権時代に成立した法律の定める本年度末の期限までに、関連法案を国会に提出します。

21世紀に入ってから、首相としてこの演壇に立たれた歴代の先輩方は、年初の施政方針演説の中で、持続可能な社会保障を実現するための改革の必要性を一貫して訴えてこられました。

「持続可能な社会保障制度を実現するには、給付に見合った負担が必要です」

「経済状況を好転させることを前提として、遅滞なく、かつ段階的に消費税を含む税制抜本改革を行うため、11年度までに必要な法制上の措置を講じます」

「これは、社会保障を安心なものにするためです。子や孫に、負担を先送りしないためであります」

これらは、私の言葉ではありません。3年前、当時の麻生太郎首相がこの議場でなされた施政方針演説の中の言葉です。私が目指すものも、同じです。今こそ立場を超えて、全ての国民のために、この国の未来のために、素案の協議に応じていただくことを願ってやみません。

国民のご理解とご協力を得るために、改革の意義や具体的な内容を分かりやすく伝えていく努力も欠かせません。私と関係閣僚が先頭に立って、国民の皆様への情報発信に全力を尽くします。また、社会保障の最前線で住民と接している自治体の関係者とも密接に協力してまいります。”

<関連>
20090128@日本の底力は必ずこの難局を乗り越える(施政方針演説)
http://d.hatena.ne.jp/beber/20100625#p1