だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20081119@医者の中でも価値観が相当違う。医師を増やすにはそういうことを理解し、どうしたらいいか真剣に話しを

首相「社会常識欠ける医師多い」 その後“問題発言”を陳謝
http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008111901000876.html
麻生太郎首相は19日、官邸で開かれた全国知事会議で、地方で医師不足となっている現状に関連し「自分で病院を経営しているから言うわけではないが、医師の確保が大変なのはよく分かる。(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い。ものすごく価値観が違う」と発言した。

首相は同日夜、記者団に“問題発言”の真意を問われ「まともなお医者さんが不快な思いをしたというのであれば申し訳ない」と陳謝した。

知事会議で首相は「これだけ医師不足が激しくなれば責任は医師側にあるのではないか」とも指摘。医師不足の原因として医師の資質を問題視した発言に、医師の団体が反発している。

首相はこのほか知事会議で「急患が多いところはみんな医師が引く。そういう診療科だけは診療報酬を引き上げればいい」とも強調。首相は記者団に「医者は友達にもいっぱいいるが、おれたちと波長が合わないのが多い」とも説明した。


総務省 平成20年度知事会議(政府主催) 会議録(PDF)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/chiji_kaigi/pdf/h20_kaigi.pdf
(抜粋
石井隆一富山県知事】
総理、地方分権論議が今出て、一緒に議論しろということで、あえて申し上げますが、私は地方分権をぜひ進めていただきたいんですが、やはり何かちょっとはき違えがあるみたいで、例えば新型インフルエンザ対策で言いますと、感染症法なんかの改正があったのは一歩前進だと思うんですけれども、結局、総理はご存じだと思いますが、新型インフルエンザが起こりますと、最大64万人亡くなると。それから、200万人入院するという計算になっているわけですね。これは、ここの県や市町村で対応できる数字じゃないんですね。それから、実際に医療従事者に対する補償の問題とか、いろいろ危険なことがありますから、こういうところは総理は非常に難しい中で、国民保護法も総務大臣時代につくるのに大きな役割を果たされた方ですから、分権は進めなきゃいけませんが、国家として責任を持たなきゃいかん重大事については、やはり国がしっかり立法措置をして、いろいろな権利義務の制限、例えば集会の制限とかをやる。必要な財源は国が持つというふうに、ぜひ総理のご見識でやっていただきたいと思います。以上です。よろしくお願いします。

堂本暁子千葉県知事】
ありがとうございます。短くいたします。総理、今日私は銚子という町で忽然と40人ほどいた医者がいなくなったために、400床の病院が閉じなければならなかったことからお話し申し上げたいと思います。そのことをお話しするのではなくて、これが千葉だけではなくて、全国的に地域の自治体病院が今大変悪化しているということをご認識いただいて、何とか英断を下していただきたい。それは、やはりシステムとして、地方にお医者さんが来ないようになってしまっています。ですので、どんなに私どもが努力しても来てくれません。 それで、幾つか大胆に私も考えてまいりました。それは、今までも厚生労働省ではお考えになっているかもしれませんけれども、何としても勤務医に対しての診療報酬が低いものですから開業してしまいます。これが1つでございます。
それから、もう一つは、臨床研修。これは、どうしても中央の聖路加行きたい、慶應行きたいということでみんな集中してしまって、地方で研修をしないと、教えるような技術もないということで、どうしてもそこに研修医が集まらないということがあります。

もう一つ、大胆に提案させていただけるとすれば、もう奉仕の精神で地方に行く昔のように、あなたは地域医療に献身しなさいという若者が減ってきていることは事実でございますので、何とかすべてのドクターは1度は地方でやらなければいけないんだといったプライマリーケアとか、地域医療の重要性を体験することによって、医師の全体としてのキャリアを持つというようにでもしたらどうかと思います。そのキャリアパスの制度を検討して、例えば地域医療の経験が1年以上ない場合には、医師が開業するときの許可にならないとか、新医療研修が終わっていない医師が開業する場合には、そういうキャリアパスの制度をつくるとか、何か今大胆なことをして……。

麻生太郎内閣総理大臣
今のところもう1回言って。

堂本暁子千葉県知事】
はっきり申し上げます。新医療研修医の制度がありますけれども、これを終了していない医師が開業する場合。

麻生太郎内閣総理大臣
そういう意味ね。

堂本暁子千葉県知事】
そういった場合に、地域医療の経験が1年以上ない場合は許可しないというように、一生のうちのどこかで必ずやりなさいと。そうすると、そこに地域医療のおもしろさも知ってもらえるし、インセンティブも出てくる。そして、一部の医者だけがずっと地域にくぎづけになるのではなくて、先進医療もし、また地域医療もするといったような循環が日本全国で必要なのではないかと思っております。そういったキャリアパスの制度をつくっていただければ、これは解決するのではないかということで、大胆かもしれませんけれども、総理ならやってくださるんじゃないかと思って、今日はこれを引き下げて官邸にやってまいりましたので、ぜひよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【大澤正明群馬県知事】
1分で終わります。今、千葉と同じように、我々群馬県医師不足に対して非常に重大な関心を持って取り組んでいるわけでありますけれども、なかなか病院勤務医の減少に歯どめがかからないのが現状でありまして、3つ提案させていただきたいと思います。今の千葉と重複するところもあるんですが、ぜひ疲弊した勤務医を守るために、思い切った診療報酬の改定を行って、医師の病院勤務への誘導を図っていただきたい。それから、特定の診療科の医師不足をなくすため、後期臨床研修を法定化し、診療科ごとの定数枠を設ける。地域による医師の偏在を防ぐため、地域の需要に応じた後期臨床研修病院の指定を行う。これをぜひ取り組んでいただければありがたいと思います。以上です。

麻生太郎内閣総理大臣
次のがありますのでこれで最後になろうかと思いますが、ちょっとばたばたと言わせていただきます。先ほど高橋さんのところから道州制特区の件が出ましたけれども、この件につきましては検討させていただきます。定額給付金、これは総務大臣のほうから答弁するんだと思います。

それから三重の野呂さんから言われた中福祉のところ、これはものすごくいい指摘なんですが、これは実はこの間、社会保障国民会議で延々と、この問題だけを長々とやったところです。どこか中だと、だれが決めるんだという話で、経済諮問会議でも同じくこの点を指摘をしておりますので、近々これを試算したものが出てきた上でお答えできると思っております。

インフルエンザの件に関しましては当然で、これは正直わかっておられる方があんまりいらっしゃらんものですから、なかなかこの話をするとしても「何?」という顔をされて、なかなか理解が得られない方もおられるんですが、もしこれが人から人だったらえらいことになんですというご理解が、少しできつつあるのかと思っております。

それから、堂本さんの言われた地方の病院、これは群馬の話と基本的には同じなんだと思うんですけれども、これは医者の確保という話なんですが、自分で病院を経営しているから言うわけじゃないけど、はっきり言って大変ですよ。もっとも社会的常識がかなり欠落している人が多いとおもっとかなきゃいかんわけでしょうが。うちは何百人と扱っていますからよくわかりますよ。とにかくものすごく価値観が違いますから。それはそれで、そういう方をどうするかという話を真剣にやらないと、医者の中でも全然違いますから。

ほんとうに何百人と扱われたらわかると思いますけれども、すごく違います。そういったのをよくわかった上で、これはほんとうに大問題なんであって、子供、いわゆる小児科、それから婦人科というところが猛烈に問題になっていますけれども、これは急患が多いからですね。皮膚科なんていって、水虫で急患はいませんから。だから、そういった意味では、急患が多いところはみんな人が引く。だったら、その分だけ点数を上げたらと。ほかのところと点数を全然変えたらどうですとか、これはいろいろ言っていくと問題点がいっぱい指摘できて、今、医師会もいろいろ、厚生省もといって、実はもうこなしていけば5年ぐらい前、もっと前かな、僕が政調会長のときにこの話をしたんだと思うんですけれども、必ずこういうことになりますよと申し上げて、そのままずっと両方でやられて答えが出てこないままになっていますので、これは正直、これだけ激しくなってくれば、責任はおたくら、お医者さんの話じゃないんですかと。しかも、お医者の数は減らせ、減らせと、多過ぎると言ったのはどなたでしたという話も申し上げて、この点につきましては私どもとしてかなり、党としても結構激しく申し上げた記憶があります。

そういった意味では、ぜひこの問題につきましては、臨床研修医制度というものの見直しなどにつきましては、改めて考え直さないかんと思いますし、大学の医学部の定員につきましても、過去最大限まで増やすという話をしておりますが、これは出てくる医者は今から先の話ですから、目先のところをどうするのかというところで、医師不足の声というのは真摯に受けとめないかんところだと、私どももそう思っております。


首相VS記者団 医師の友人は「波長の合わねぇのが多い」11月19日午後6時17分〜
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081119mog00m010063000c.html
◇元厚生事務次官宅連続殺傷事件
Q 厚生元次官襲撃事件の関連ですが、警視庁などが厚生労働省関係者の警備を強化するという方針を決めましたが、行政にかかわる者が危険にさらされるような状況について、行政のトップである総理としてはどのようにお考えでしょうか。

A この二つがいわゆる行政関係者を狙った、特定の役所のあれを狙ったというのがきちんと判明したという段階ではありませんから言いようがありませんけれども、もし二つの関係が明確になった段階においては、これは明らかにテロとみなして、これ断固たる処置を取る。当然のことだと思いますけれどねえ。ただ今の段階では単なる傷害か何とかってまだ決まってないんだろ? よく知らねえけど。だからその段階ではちょっとうかつなことは言えませんけど、これがテロだと、いわゆる二つの間に明らかに意図があったということがはっきりしたなら、断固たる処置を取るのは当然です。

Q 総理としてはどういう指示を出しているのか?現段階で。

A こりゃだって、警戒、警戒態勢というのを万全にするのが当然じゃないかという話はしましたけれども。これって夕べの段階でしたんじゃないかな。


道路特定財源一般財源

Q 道路特定財源の問題ですが、今日の全国知事会の中で、地方の取り分は今、1兆3千億円だとおっしゃいました。

A そうです。

Q その分より増やさなければならないとおっしゃったと思うが。

A ちょっと、もうちょとね、きちんとその整理してね、多分分かってないんだと思う。分かっていない人の方が多いんだろうと思うけれども。道路特定財源のうちから地方の取り分としては、今、現在ですよ。交付金という名前でいくらいっている?

Q 7000億円です。

A 補助金で?

Q 6000億です。

A 足して1兆3千億円、ね。これがすべての答えですよ。地方交付としていわゆる交付金と言ったって、そりゃ本当の交付金じゃないんだから、それは。聞こえがいいよ。交付金って、何でも使えそうに見えるけれどもうそだからそらぁ。そらぁ、道路にしか使えない交付金なんておかしいじゃないの、そんなの。だから、これは総務大臣の時から「おかしいなあ」と、なんでこんなのに交付金という名前が付いてるんだろうなと。僕は思っていましたよ。だから少なくとも、今回、地方が交付税として、使いやすい交付税として1兆円ということを僕は言ったんであって、それが1兆3千億のほうが消えて。分かる?それが消えて、1兆3千億が1兆円に減るか、のごとき話にする人もいるだろ?

Q そうですね。

A ね?そりゃない。ね?だから1兆3千億を下回ることはない。分かる?そういう、そういう意味ですよ。するとまた1兆という記憶しかないから、そんなこと言うんだけど。

Q 1兆3千億というのは、地方交付税として1兆3千億円以上……。

A 地方交付税として自由に使える金が1兆、僕が最初から言っている金が1兆。そりゃずっと同じです。ただこっちのやつ、7千億と6千億を削って、いつの間にか気が付いて見たら地方の取り分が3千億減りましたなんてのはダメだと。

Q 3千億は地方の道路の整備費用。

A ああそれは道路の整備費用でもいいでしょうし、要は考え方ですよ、そりゃ。ただ少なくとも地方が自由に使えるというものが基本として、まあ地方はほとんど道路に使うんだって!正直言うけれども。だけど、使いますけれども、自由に使った、自分でつかう道路と、言われて使う道路とじゃあ、意味が違うでしょうが、全然。だから1兆円というのは、地方交付税として1兆円というのが、もうずーっと一貫して言っていることであって、何とか気が付いてみたら、勝手なこと言って、みんな、いきなり、だったら、この1兆3千億を削るみたいな話をしているやつがいるからさぁ、「なぁーにを考えてんだ」っていう話をしたんで、今度はこっちはこっちで勝手にやって、いやその1兆3千億プラスの1兆みたいな話になるから、「じゃあ2兆3千億」って話になるから、ちょっとそれも違うんじゃないのと。まあ今からいろいろ出ますけれども、僕の言っているのは、地方が自由に使える交付税として1兆を、したがって今の1兆3千億というあれを下回ることはないと、そう言う意味です。


◇郵政株式凍結法案
Q 自民党が郵政グループの株式凍結法案を国会提出することを検討するとの話があるが、総理としての見解をおうかがいしたい?

A あの話は、参院でもう通っているんだと思うね。しかも2回通って、そのままぶら下がっているんじゃない。確か2国会ぐらい前に通っていないか、あれ。だから2国会ずっと宙ぶらりんになっているんだと思いますが、株式を売るという話になっているんだと思いますが、今、こんな株が下がっている時に、しゃにむに売らなくちゃいけないと、そんなあほな話があるかと、だから株は高くなった時に売るの。それが当たり前。だって政府のあれが売るんだから、だから高くなった時に売るのが当たり前。それから会社としては、「もうからない会社だ」ということをみんなで見ていて分かったら、株は上がらないですよ。絶対に。

だからちゃんと民間になった会社がもうかるような制度に、もう1回考え直す必要があるよと。だから、また国営化しますとか、いろんなことを言っている人がいるが、それは違う。民営化、ただしもうかる会社、にしないと株価は上がらない。株価が上がらないと損しちゃうんだから。そういった意味では、そこを考えて、なお今年中売らないといけないというようなルールになっているというから、そんな株価が下がっている真っ最中に売るやつがどこにいるんだという話だったと思いますね。

Q そうすると現時点では凍結すべきだと?

A ええ、凍結した方がいいでしょうね。

Q 今日の議連では、郵政民営化について、民営化によってサービスが低下したとして見直すべきだという意見が出ていましたが、郵政事業見直しについて、総理はどう考えるか? 

A 郵政民営化の結果、いろんな地域によって格差が出るであろうということは、前々から言われた話ですから、程度問題なんですよ。だからその地域によって、ものすごい差がついているというんであれば、その地域に対して、しかるべき対応をやった方がいい。しかし、それは制度上できないんだというんであれば、それは考え直さないかんという話ですよ。だから個別の話を、各選挙区ごとの、また1地域の話なんかになったら収拾つかなくなるんですよ。だから、きちんと経営する側がきちんとしなくちゃいかんという話だと思いますので、そういった意味ではサービスは極端に低下しないという約束が、極端に低下しているというのであれば、そこの会社できちんと対応すべき。いいですか。


全国知事会議での発言
Q 総理。今日、知事会議で……。

A 知事会議。はいはい。知事会議って新聞記者いたんじゃないのか?

Q その中で文脈として「医者には社会常識が欠落している人が多い」と取れるような発言があったんだが、その真意をうかがいたい。

A ああ、お医者さんになったオレの友達もいっぱいいるんだけれども、なんとなく、そう言った意味で、何となくちょっと、全然話とは、意見が、全然、普段からオレとは波長の合わねぇのが多いなと。友達が多いせいか、そう思っていまして。うちも医者、いっぱいいますから、そう思ってて。何て言っただって?ちょっと今覚えてねぇけど。

Q 「医者は最も社会常識が欠落している人が多い」と取れる。

A ああ、そう、そう、そう意味じゃあ全くありません。だからそう言った意味で何て言うの?まともなお医者さんが不快な思いをしたというんであれば、それは申し訳ありません、そりゃ。


全国都道府県知事会議
http://www.kantei.go.jp/jp/asophoto/2008/11/19tizi.html