だいたい32×32で、麻生政権を振り返る。

麻生政権 2008年9月24日から2009年9月16日をドット絵で振り返っています。

20090322@防衛大卒業式


首相、防衛大卒業式で訓示「自衛隊への期待ますます高まる」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090322/plc0903221738003-n1.htm
麻生太郎首相は22日、神奈川県横須賀市防衛大学校の卒業式に出席し、北朝鮮が核や弾道ミサイルの開発を進めていることへの懸念を表明した上で「日本の平和と安定を確保するには日米同盟のさらなる強化とともに日本自身の防衛努力が極めて重要だ。自衛隊への期待はますます高まっている」と訓示した。

首相は、祖父の吉田茂元首相が第1回卒業式に招かれた際に「自国や自国民の利益を守るという狭い考え方ではなく、世界の人類の自由をも守るという広い視野に立って任務を遂行されたい」とあいさつしたことを紹介。「日本の防衛と国際社会の平和と安定は表裏一体だ。グローバルな視点を常に忘れず任務に励んでもらいたい」と述べた。

平成20年度の卒業生は外国人留学生を除き431人(うち女子33人)。民間企業就職などによる任官拒否は35人で過去4番目に多かった。



たむたむの自民党vs民主党 防衛大学校卒業式における麻生総理大臣訓示
http://tamtam.livedoor.biz/archives/51135981.html
防衛大学校卒業式における内閣総理大臣訓示

本日、防衛大学校卒業式が挙行されるに当たり、自衛隊の最高指揮官として、一言申し上げます。卒業される諸君、おめでとう。

諸君のきりりと引き締まった表情、キビキビした立ち居ふるまいに接し、誠に心強く、頼もしく思います。五百旗頭学校長をはじめ、教職員の方々に敬意を表します。あわせて、日頃から防衛大学校に、ご理解とご協力をいただいている、ご来賓の皆様に、心より感謝申し上げる次第です。

今日の国際社会は、伝統的な国家間の課題から、テロなどの新たな脅威や、多様な事態に至るまで、様々な課題に直面しています。特に、アジア太平洋地域においては、北朝鮮の核開発・弾道ミサイルの問題などの、諸課題が存在しています。このような環境の中、日本の平和と安定を確保するためには、日米同盟のさらなる強化とともに、日本自身の防衛努力が極めて重要であり、自衛隊への期待は、ますます高まっています。こうした国民の期待を担う自衛隊。本日、その第一線に、勇躍しておもむこうとしている諸君に、はなむけの言葉を贈りたいと思います。

その第一は、この防衛大学校で学んだ人間教育を糧として、優れた指揮官になってほしいということです。指揮統率の基本は、指揮官が、上官の信頼を得るとともに、部下の尊敬を受けるに足る、豊かな人間性を有していることにある。私はそう考えています。こうした人間性を有する指揮官が率いる部隊が、いかに大きな成果をあげてきたかは、諸君の先輩が率いる部隊の活躍ぶりをみれば分かります。

例えば、災害派遣の現場で、指揮官の統率の下、危険を顧みず、救援活動にあたる自衛隊。被災地の住民のみならず、報道などを通じてその活躍を目にする、多くの国民から高い信頼を得ています。イラクにおいても、自衛隊は、ただ一人の犠牲者も出さず、公共施設の改修、輸送支援など、多岐にわたる復興支援活動を成し遂げ、イラクの、そして各国の人々から称賛を受け、無事帰国しました。

諸君の前途には、幾多のけわしい困難と、難しい任務が、待ちかまえているでしょう。諸君には、こうした先輩の経験に学びつつ、不断に人格を陶冶してもらいたい。そして、いざというときに、ここ防衛大学校で、そしてその後の経験を通じて、培った力を、いかんなく発揮してもらいたい。そうした、諸君ひとりひとりの力が、日本の防衛と国際社会の平和と安定にとって、必要不可欠なものであると、私は信じています。

その第二は、「国際社会の平和と安定は、日本の平和につながっている、ということを強く認識してほしい」ということです。
私の祖父、吉田茂は、この防衛大学校設立に、深いかかわりを持っております。昭和三十二年、第一回卒業式に、元内閣総理大臣として招かれた際の祝辞の中で、吉田は、大意、次のように述べております。

「諸君は、単に自国や自国民の利益を守るというような狭い考え方」ではなく、「人間として、世界の、人類の自由までも守るという広い視野に立って、任務を遂行されたい。」

あれから五十年余りを経て、グローバル化の進んだ現代では、国際社会の平和と安定が、日本の平和と安全の確保に、より密接にかかわっていることは、言うまでもありません。

私は、国際社会の平和と安定のため、生き生きと活動する、諸君の先輩たちに接する貴重な機会を、幾度か得たことがあります。イラクでの復興支援活動を終え、まっ黒に日焼けした顔で帰国した陸上自衛官。砂塵舞うクウェートの地で、黙々と輸送任務に励む航空自衛官。灼熱のインド洋における補給支援活動に献身した後、自信に満ちた顔で帰還した海上自衛官。そして、去る十四日、海賊対策のため、遠く一万二千キロ離れた、ソマリア沖に向けて出航した海上自衛官自衛隊の諸官が各方面で活動する成果は、世界の人々の日本に対する意識を高め、確実に日本の国益につながっています。

まさに、自衛官は、我が国外交の重要な部分を担う「外交官」であると言っても過言ではありません。諸君は、「日本の防衛」と「国際社会の平和と安定」は、表裏一体をなすという、グローバルな視点を常に忘れず、これからの任務に励んでもらいたいと思います。日本の独立と平和を守る上で、国民が最後のよりどころとするのは、防衛省自衛隊です。諸君には、シビリアンコントロールという考えとともに、「常に国民とともにあり、国民を守り続けていく」という自衛隊の原点を忘れないでもらいたい。そして、困難を乗り越える勇気を持って、任務を遂行し、国民の信頼と期待に応えてもらいたいと思います。

諸外国からの留学生の皆さん、防衛大学校での留学を通じて育まれた友情の絆を大切にし、祖国と国際社会のために活躍されんことを期待します。最後に、諸君の今後の活躍を祈念し、私の訓示とします。

あらためて、諸君、卒業おめでとう。

平成二十一年三月二十二日  内閣総理大臣 麻生 太郎


防衛大学校卒業式
http://www.kantei.go.jp/jp/asophoto/2009/03/22boueidai.html